2019-02-01 ■ ひとつの完結した場所で灰色の空を眺めた。風は冷たく、静かに雨は降った。虚無感を体現したような空は、優しくもないが、冷たくもなく。ただそこにあって、それだけでよかったような気がする。口から漏れた息が白く、夜の長い月はほのかにそれを照らした。差し出した足は、少しだけ熱をもち、それが体に伝わり段々と大火のように燃えていくのを五感で感じた。