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うずまき猫の見つけ方。日当たりのよく、風のない所を好む。箱も悪くないけど、布団や毛布の上が好き。人のひざはあまり落ち着かないので、たまにサービスでのる。たまにふがふが、寝言をいう。
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僕の正しさなんて僕だけのもの。何気なく聴いていた歌の歌詞にあったフレーズ。本当にそう思う。人と話をする時に、人と自分の意見は違って当たり前だと思いながら話をするようにしている。正しい答えのようなものには興味はなくて、その時にあった答えでとりあえずやってみればいいと思う。間違えたと思えば修正すればいいし、やってみなければそれが正解かどうかも確かめようがない。人の意見を悪く言いたくないし、人と自分は違って当たり前だから。自分と同じくらい人を尊重してやっていきたいといつも思っている。
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夜明けと共に美しい朝焼けを見る。海を照らす光が海面を照らし、それが眩しかった。走り始めると、なるべく頭を空っぽにして、なにも考えずに走った。10キロ、20キロ段々と脚が重たくなってくる。道の半ばで友人が応援してくれた。胸が熱くなるのを抑えて、冷静にペースを保つ。30キロを過ぎた辺りで、本格的に苦しくなる。時間は歪曲され、脚は自由を奪われる。最後は体力ではなく、気持ちで走った。ゴールして空を見上げると泣きそうになる。もうこれ以上、走らなくていいという安堵とこんなにキレイな空を見たことがないと感動する。3時間と少しの間に価値観を変えるような体験をする。ここでキチンと息をしている、生きているのだと実感した。4度目のフルマラソン、3時間15分16秒のタイムでした。
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花の旬は短く、その一瞬に命は輝いた。土の中で眠り続ける種は誰に見守られる訳でもなく、その時をただ待っていた。芽が出た時に人の目に触れ、振り向きもされなかった若葉は、雨と太陽に愛でられ、すくすくと成長する。美しく咲き誇る花弁を見て、誰もが春の到来を知る。季節を彩る花に想いを寄せて、花に寄り添い気持ちを馳せる。その花の名前をまだ誰も知らない。
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物を持つのがあまり好きではない、正確に言うと物を維持するのが煩わしい。車であれば、ガソリン、保険、駐車場など手のかかることが多すぎる。自転車でさえ面倒である。ただ時計のようにそれ一つで完成されているような物には魅力を感じる。ただ猫が物でないのは自明の事実で、これ以上ないほどに手がかかるが、これ以上ないほど愛おしく幸せな気持ちにしてくれる唯一無二の存在で、時たま天使の生まれ変わりとさえ思えることある。