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　乾いた空気と灰色の空から光が射すと、なにか救われたような気持ちになった。長袖のシャツの上にセーターを着ると、電車の中でのぼせそうになった。道を歩けば暑く、なにもしないと寒い。なかなか丁度いいのは難しい。日の陰りぐあいでもうすぐ冬なんだと実感する。長くて寒い冬、日は短く夜は長い。外に出るのが億劫でいつまでも布団に入っていたいような。子どもの頃は憂鬱な季節でしたが、最近はなんだか違って。温かいものを食べたり、本を読んだり、悪くないと思っている。季節の移ろいに大事なものを預けて、だんだんと変わっていく街並みが、なんだかたまらなく好きになった。
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