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　金曜の夜に走り始めると、雨が降り出した。雨は次第に強くなり、だけども土日の二日間は休みなので、風邪を引いてもと走り続ける。走り出したら止まれない。雨は小粒になったり、大粒になったり。リズムを刻んで体を濡らした。衣服が重くなり始めた頃に、逆に清々しさを感じた。路傍の向日葵が枯れて、もう雨に打たれても上は向かないだろう。夏は終わってしまった。びしょ濡れの体は、もう汗だか雨によるものだか分からず。雨と走るリズムが調和して、何処までも駆けて行けそうな気がした。帰って熱いシャワーを浴びてベットに横たわると、雨の音が耳の内側から聴こえる気がした。波に揺られる感覚と似てると思いながら、気が付くと朝になっていた。雨はまだ降っていて、猫は雨の様子を窓越しに見つめていた。雨はまだ止みそうにない。
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