Shape of my word

日々の生活で感じたこと、思ったこと、考えたこと、を言葉にします

 少しだけ涼しくなったお盆明けに、また酷暑の戻ってげんなりするような熱帯夜。夜に浮かぶ月の明かりで雲の流れがゆっくり見えた。猫を抱いてマンションのベランダから一緒に眺める。夏の終わりはなんだか寂しいけれど。それは失われるのではなく、また巡ってくるのだから。夏の終わりに寄り添うように蝉のなきがらがアスファルトにぽつんとあった。その限られた時間の中で命が輝くのであれば、空を飛ぶ彼らの夏は花火のようにはげしく美しいのだと思う。蝉の脱け殻は夢の名残りか、形を残して命は燃えつきた。なきがらはなんだか満足そうに風で地を転がっていた。