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​　風のまだ冷たい、ある晴れた朝の公園に、梅の花が咲いていた。朱の小さな蕾は控えめに、春を予感させる。花は季節をまたいで、また咲くのだ。人は花のように分かりやすくはない。形には見えないし、だからみんな不安で苦しい。いつ咲くとも分からない。だけど、咲く時がくれば咲くのだと思う。人のことはよく見えるし、輝いて見えるものだけど。みんな葛藤しながら生きてるし、上手くいかないことの方が多いと思う。いつか蒔いた種が実になるような、そんな生き方はみんなが望んでいるけれど。そうならないのが現実で、現実に打ちひしがれて、生きているのは自分だけではないと思う。