Shape of my word

日々の生活で感じたこと、思ったこと、考えたこと、を言葉にします

 月は姿を隠し、空の霞みがかったわずかな灯りがそれを月と認識させる。日中は照り返し、蒸し暑くよく雨も降った。咲き終わったつつじがしぼみ始め、その横で紫陽花の色付く前の姿を見た。時の移ろいに逆らうすべもなく命は巡るのだ。しごく当たり前のどうしようもない事実で、それを愛おしむ時もあれば、やりきれないほど悲しくなる時もあった。夜が深まった漆黒の闇にようやく月が顔を出し、その光を受けて色付く前の花弁がかすかに色付いた。