Shape of my word

日々の生活で感じたこと、思ったこと、考えたこと、を言葉にします

 朝は肌がひりひりするほど寒く、日中は夏を巻き戻したような好天で日が眩しかった。夕暮れ、鋭利な傷跡のような淡い血のような雲が浮かんだ。夕闇の中、満月が雲にかすかに隠れ、また現れた。街のネオンが眩しく、月明かりは幽玄に、それを見入ってしまった。あの傷跡を残した雲はどこに消えたのだろう。もう見ることもないのだろう。あったのかどうかさえ分からないのだろう。その傷は癒されたのだろうか。雲に隠れて月もすっかり見えなくなっていた。